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【運勢を揺るがす感動の話】天国への娘からメッセージ「ママへの手紙」


毎日が平凡ながらも幸せな日々を過ごしていた家族に起きた避けられない宿命。
ある一人の少女が、家族の生き方・運命を変えました。

少女が家族に残したメッセージ。
家族に伝えたかったことは何だったのでしょうか。

マナちゃん

1
マナちゃん10歳、スポーツが大好きな明るく元気な少女。
6歳年下の弟ハルくんのお世話もよくしてくれる、優しいお姉ちゃんです。
ハルくんは、戦隊ごっこが大好きなワンパク幼稚園児。
お母さんは専業主婦。
お父さんはサラリーマン。
ごく、普通の家庭でした。

もう少しで11歳になるという時、マナちゃんの身体に異変が起こります。
急性白血病になり、入院することになったのです。

無菌室に入ったマナちゃんは、顔色も悪く、どんどん元気が失われていきました。
弟のハルくんは、お姉ちゃんとガラス越しの面会しか出来ませんでした。
「お姉ちゃん!まだ帰れないの?」
ハルくんの声に気がついたマナちゃんは、少しだけ笑って何かを言いました。
でも、ハルくんにお姉ちゃんの声は聞こえません。
看護師さんが、お姉ちゃんからの伝言を平仮名で紙に書いてハルくんに見せてくれました。

『もうすこしだから、まってててね』

マナちゃん天国に還る

2
骨髄移植のドナーが見つかり、手術は成功しました。
・・・でも、予後が悪く、マナちゃんは肺炎を併発。
マナちゃんは、意識が戻らず、眠り続けました
何日も、何日も、お父さんとお母さんは交代をしながら、一日中、マナちゃんの付添いをして必死に看病していました。
弟のハルくんは、おばあちゃんの家に預けられて寂しい思いをしていました。

ある日、マナちゃんの意識が、突然、戻りました。
「マナ!?わかる?ママだよ!!」お母さんはマナちゃんの顔を撫でて、声をかけました。
すると、目を覚ましたマナちゃんは、目にいっぱい涙をためて、そっとお母さんに語りかけました。
「夢を見たの。私、パパとママの子に生まれて良かった。」
そう言うと、マナちゃんの意識はまた遠のき、再び目を閉じました。

心電図のアラーム音が鳴り響きます。
お医者さんや看護師さん達の出入りが激しくなり、マナちゃんは蘇生処置を受けましたが
もう二度と、マナちゃんが目を覚ますことはありませんでした。

「マナ!マナ!起きて!行かないで!!」
お母さんは、必死に呼びかけました。

マナちゃんは、天国に静かに旅立って行きました。

ハルくんに会いにきたお姉ちゃん

マナちゃんが病院で息を引き取った、ちょうどその頃。
おばあちゃんの家で、戦隊ごっこ遊びをしていたハルくんが、遊びをピタリとやめて誰かとお話しをしていました。
そして、ハルくんは手を振って「わかったよー!」と言っています。

不思議に思ったおばあちゃんは「ハルくん、どうしたの?」と尋ねると
「お姉ちゃん、帰ってきたの」とニコニコ笑って答えました。

おばあちゃんは驚きました。
もしや・・・嫌な予感がしました。

その時、おばあちゃんの家の電話が鳴りました。
マナちゃんのお父さんからでした。
マナちゃんが旅立ったことを知らせる、悲しい悲しい電話でした。

ハルくんは、お姉ちゃんの旅立ちを知らず、無邪気にお手紙を書いていました。

お手紙の題名は「パパとママへ」

パパとママへ

3-4

おねえちゃんは おしごとがあるから さきにいくねっていったよ

ママは これから たすけるってしごとがあるから はるくんてつだうんだよっていってたよ

パパはママをまもってねって おねがいねって いってたよ

おあねちゃんは びょうきになったけど おしごとのじゅんびだったんだって

かみさまとおやくそくをして ママのところにきたんだよっていってたよ

パパとママに ありがとうっていってねって いってたよ

パパとママに おてがみかいておしらせしてねっていってたから てがみかいたよ

はるくんだいすきだよって おねえちゃんがいってたよ

またねっていって おねえちゃんおでかけしちゃったよ

おねえちゃん げんきにわらってたよ

ママのお仕事

5
マナちゃんの葬儀には、会場に人が満杯で入らないくらいの参列者が訪れました。
みんなに優しかったマナちゃん。

初七日を終え、少しだけ落ち着いた頃。
おばあちゃんは、お父さんとお母さんに、ハルくんが書いた手紙と、マナちゃんが亡くなった日のハルくんの不思議な様子を伝えました。

手紙を読んだお父さんとお母さんは、嗚咽をあげて泣きました。

お母さんは言いました。
「マナの伝言、意味が分かる。私も夢を見たの・・・マナのように早くに亡くなった子のお母さん達に寄り添う仕事をしていた夢だった・・・私の仕事だよってマナが言ってるんだと思う。」

それから数年が経ち、ハルくんは高校受験を迎える年齢になりました。

お母さんは、愛する人と死別した方々の悲しみに寄り添い癒やすことを目的とした資格を取り、それを仕事として活動しはじめました。
お父さんは、お母さんの活動を応援して、お母さん自身に寄り添いました。
ハルくんは、医者を目指して受験する高校を決めました。

マナちゃん・・・あなたの家族の心の中には、今でもマナちゃんが生きています。

終わりに

最愛の娘・お姉ちゃんへの愛を胸に人生を開いて生きる家族の物語、いかがでしたでしょうか。

名前、病名などは少し変更していますが、不思議なエピソードを含め実際にあったお話しです。

愛する人の死が教えてくれたこと。
それは悲しく辛いことですが、人の命には必ず意味があり、心を尽くして生き抜くことを死を通して見せてくれているのかもしれません。
宿命を変える事は出来ないかもしれません。
でも、力強い愛で運命は変える事が出来るのだと感じました。

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